明るさいっぱいで春高バレー(全日本高校バレーボール選手権)に乗り込む! 12年ぶり2度目出場の秋田令和(女子)は20年4月、秋田和洋女子から男女共学となり、秋田令和に校名を変更。現校名では初の春高出場となる。エース荒谷美稀主将(3年)中心のパンチ力ある攻撃と「とにかく明るい」と自負する明るさが強み。12年ぶりの春高バレーで明るく、楽しく勝ち進む。

    ◇    ◇    ◇

「秋田令和」に校名を変更して3年目。ついに春高切符をつかみ取った。荒谷は「1年生の時から春高に出場して、自分たちの代までつなげていきたいという夢があった」と語ったが、一昨年は秋田北、昨年は由利に県大会準決勝で1-2で惜敗した。強豪に夢を阻まれ続けたが、今大会の県予選はすべて2-0のストレート。準決勝では秋田北を下し、決勝では昨夏の高校総体予選を制した聖霊女短大付を退けた。荒谷は「自分たちの代でその夢がやっとかなう。率直にうれしいです」と笑顔。悲願の春高切符に「今まで支えてくれた方々に、やっと大舞台に出場できると報告できたことに何よりもホッとしています」と胸をなで下ろした。

誰よりも強気だ。主将として、エースとしてチームを引っ張る荒谷は「常に強気であること」を自分の強みに挙げた。「自分に集まるボールはみんなが決めてほしいと思っているから。『絶対決めてやる』という強い気持ちは常に持っているし、自分が打てば決まるんじゃないかというマインドでやっています」。高い打点から鋭いスイングで放つ1本は、「どんなブロックがついても止まらない」と石黒麻紀監督のお墨付き。指揮官が「荒谷は、大事なときに『自分が決めるから持ってこい』という強い信念がある」と称賛するほどの信念が、チームの攻撃力の要になっている。

「ただ春高に行っただけで終わるのではなくて、勝ち進まなきゃいけない」。12年前は1回戦を突破してベスト32で終わったが、今大会の目標はベスト8。春高切符は通過点に過ぎない。荒谷は「自分たちならその目標を実現できると思う。最後の最後で、支えてくれた人たちに結果で恩返しできるように」と力を込めた。チームは今日4日、1回戦で栃木県代表の宇都宮中央女・宇都宮中央と対戦する。過去の記録を超え、さらなる高みへ。とにかく明るい秋田令和が東京体育館で輝く。【濱本神威】