新潟アルビレックスBBは千葉ジェッツ(J)に77-96で敗れた。

4連敗となった試合の最終盤、今季最多3490人の新潟のホーム観客から大歓声があがった。22年12月のウインターカップ優勝の開志国際高から明大に進学する特別指定選手、SF武藤俊太朗(18)が第4クオーター(Q)にリーグ初得点をマークした。

武藤は仕掛けた。ドライブでゴール左から切れ込みレイアップを決めた。「自分のためにフォーメーションを作ってもらって。点を取れてうれしい」。リングをとらえると笑みがこぼれた。第4Q残り31秒。1月21日三河戦から出場4試合目。大学進学のため、特別指定選手としてB1新潟登録の最終戦。自身が、そして地元ファンが待ちに待った瞬間だった。

第4Q残り2分1秒でコートに入ると、千葉JのPG富樫勇樹(29)が笑顔で背中を押してきた。富樫の父英樹氏(60)が開志国際高監督を務めていて、全国V時には観戦に来てくれたことから身近に感じていた存在。「いじられて緊張がほぐれました」と言った。

「練習から競争心が高くないとプロではやっていけない」と感じた経験を大学で生かす。明大は昨季、関東大学リーグ1部で14チーム中11位。「自分が1部の上位に上げたい」と誓いを立てた。【斎藤慎一郎】

○…新潟・新発田市出身の千葉J・富樫は、この日は31分14秒の出場で3点シュート4本を含む24得点5アシスト。28分15秒で22得点(6アシスト)の1戦目を上回る成績でチームを連勝に導き、プレーオフのチャンピオンシップ進出を決めた。20年12月9日以来のアオーレ長岡での試合。1戦目は3313人、2戦目が3490人と今季の最多を更新し続けた2日間、主役で居続けた。