来年のパリオリンピック(五輪)で12年ロンドン五輪銅以来のメダル獲得を目指す世界ランキング6位の「火の鳥NIPPON」が、VNL開幕戦を白星で飾った。

21年東京五輪で苦杯をなめた同ランキング9位のドミニカに3-1で勝利。女子日本代表にとって19年ワールドカップ(W杯)以来4年ぶりとなる有観客の公式試合で、地元の声援をパワーに変えた。

第1セット(S)は立ち上がりに苦しんだものの、徐々にリズムをつかみ、25-23で先取。第2Sは勢いそのままに、25-18で奪った。第3Sこそ22-25で失ったものの、第4Sはサーブを効果的に決め、25-15で試合を決めた。主将のアウトサイドヒッター古賀紗理那(27)が23得点でMVP。試合後は声をからしながら「緊張したけどとにかく声を出してプレーをしようという話しをした」と喜んだ。

初出場組も躍動した。代表初出場初先発の入沢まい(23)、荒木彩花(21)のミドルブロッカー2人が、合計で7点のブロックポイントを挙げるなど活躍。初代表のリベロ西村弥菜美(みなみ、23)も球際の強さを見せつけた。

Vリーグ日本人最多得点記録を更新した石川真佑(23)をコンディション不良で欠く中、新戦力が台頭。課題のサーブでも5得点を挙げた。真鍋政義監督は「個人的には全員が結構良かった。今日の1戦を見てみるとそう(合宿の成果だと)思うけど、後名古屋大会が3戦あるので」と手応えを口にした

次戦は来月2日、クロアチアと対戦する。今年のテーマは「OVERTAKE 世界を越えよう」。VNLで目標の4強入りを果たし、9月の五輪予選で92年のバルセロナ五輪以降なしえていない、本番1年前の五輪切符獲得へ弾みを付ける。

◆バレーボール・ネーションズリーグ(VNL) 男子の「ワールドリーグ」、女子の「ワールドグランプリ」に代わる大会として、18年に国際バレーボール連盟(FIVB)が設立。1年に1度、世界の男女トップチーム各16チームが参加し、約1カ月間かけて各国を転戦する。23年大会は、女子は日本、ブラジル、タイ、米国など、男子は日本、フランス、フィリピン、ポーランドなどで開催。各チームは対戦レベルが公平になるように振り分けられた12試合を戦い、勝ち点の多い上位8チームがファイナルラウンドに進出。ファイナルラウンドでは、ノックアウト方式のトーナメント戦で優勝チームを決定する。日本の最高順位は、女子は21年の4位、男子は昨年の5位。

【写真多数掲載】真鍋ジャパンがドミニカに勝利 VNL1次リーグ初戦/ライブ速報詳細