4日に行われたテニスの全仏オープン(パリ・ローランギャロス)女子ダブルス3回戦で、加藤未唯(28=ザイマックス)が失格となり、物議を醸している。ボールガールへの返球が後頭部を直撃し、危険な行為とされた。本人のSNSによると、賞金没収とポイント剥奪の処分を受けたという。

▼当該場面VTR 加藤はアルディラ・スーチャディ(28=インドネシア)と組み、女子ダブルス3回戦でマリエ・ブズコバ(チェコ)サラ・ソリベストルモ(スペイン)組と対戦。6-7、3-1で迎えた第5ゲームの第2セット途中に問題の場面は起きた。

スーチャディがリターンミスした後、加藤がボールを相手コートにバックハンドで返球。この時、やや距離が長くなり、コート後方にいたボールガールにノーバウンドで直撃した。ボールガールは首をすくめてよけようとしたが、後頭部に当たり、パニックになったのか胸を押さえながら涙が止まらなくなった。

加藤は歩み寄って謝罪。1度は警告と判断され、主審も「故意ではない」と発言していたが、対戦相手からの抗議を受け、スタッフもまじえた確認が行われ、危険な行為とみなされて裁定が失格へ変わった。ボールが直撃した場面を対戦相手組は見ていなかった。

失格となった後、加藤は涙を流し、スーチャディに慰められながらコートを後にした。

この件について加藤は5日、失格となったことを不服とし、大会側に提訴したことを明らかにしている。