京産大がミラクル大逆転で関西3連覇を飾った。
天理大との全勝対決。後半38分まで9点差をつけられたが、FB辻野隼大(3年=京都成章)が50メートルPGを成功。さらにロスタイムに入り、必死の展開で最後はFW川口新太(3年=東海大大阪仰星)がトライ、辻野が“サヨナラ”ゴールキックを決めた。次は全国大学選手権で2年連続4強の壁突破に挑む。名門の同志社大は関学大に敗れて史上初のリーグ戦全敗。9日にBリーグ(2部)1位の大体大との入れ替え戦に臨む。
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静まりかえるスタジアムで、京産大FB辻野が“サヨナラ”ゴールキックを決め、スタジアムに大歓声が響き渡った。この瞬間、大逆転での関西3連覇が決定。辻野は「みんなの思いを背負って蹴りました。決められて良かったです」と喜びを爆発させた。
全勝同士での優勝決定戦は、序盤から一進一退の攻防を繰り返した。前半は天理大が9点リードで折り返すも、後半に入り、京産大が2トライで逆転。だが後半26分、天理大が再逆転して、終盤を迎えた。
奇跡とも言える逆転劇を生んだのは、辻野とフランカー三木皓正(4年=京都成章)の京都成章コンビだった。高校時代からともに戦う2人は、1年違いの先輩後輩。後輩の辻野は「一緒にラグビーをやりたかったから」と三木を追って京産大に進んだ。主将を務めた今季、三木は「いろいろと抱えすぎてしまった」と苦しんだ。その時期に辻野は「僕もカバーするから、プレーに集中してくれ」と支えた。その2人の信頼関係が、ここぞという場面で発揮された。
13-22で迎えた後半38分、ハーフウエーライン上からのペナルティーゴール(PG)のチャンスを得た。トライとキックだけでは逆転ができない9点差の状況で、三木から「いけるか?」と聞かれ「任せてくれ」と即答。見事に決めて大逆転への足掛かりとした。
後半ロスタイムに途中出場のプロップ川口がトライを決めて1点差に迫ると、三木が辻野に歩み寄る。「これはお前だけのキックじゃないし、結果がどうなろうとも俺が全部責任を持つから、思い切って蹴れ」。この言葉を受けた辻野は、冷静に決勝キック決めた。
親しみを込めて三木を「コウセイ」と呼ぶ愛すべき後輩が、「優勝の景色を見せてあげたい」という言葉通り先輩を優勝チームの主将にして、“男泣き”をさせた。【永田淳】
◆全国大学選手権展望 関西1位の京産大は23日の準々決勝から。2位の天理大、3位の関学大は17日の3回戦から登場する。帝京大が頭ひとつふたつ抜けているとの評価。追う第2集団に関西の京産大と天理大、そして関東の早稲田大、明治大がつける。京産大は2年連続4強。今年こそその壁を打ち破れるか。


