全日本柔道連盟は30日、オンラインで4月の全日本選手権と全日本女子選手権のルール変更についての説明会を開き、延長戦を行わずに旗判定を復活する方針を示した。

五輪や世界選手権の最重量級代表の最終選考会に位置付けられていたが、有力選手が国際大会を優先して回避する傾向にある。世界的に珍しい体重無差別で争う大会としての価値向上を狙う。

近年はほぼ国際柔道連盟(IJF)のルールに準拠。旗判定は17年に廃止され、規定の試合時間内に勝敗が決しない場合はゴールデンスコア方式の延長戦に突入していた。試合時間は4分から5分に延び、決勝は8分。反則となる指導の数は3から4に増える。国際大会で廃止されている「有効」は存続する。

全日本選手権の大迫明伸審判長は「(五輪などの)代表選考というのが外れ、逆にもっと魅力ある大会にしようということで決まった」と説明。国際大会で罰則対象となる下半身への攻撃と防御は解禁しなかったが、体格で劣る選手の立場を考えて議論を続けるという。