富士通が、17年ぶりにレギュラーシーズン1位でのプレーオフ進出を決めた。最終戦でシャンソン化粧品に70-63で勝利。2月下旬のリーグ戦再開後8連勝で締めくくったが、コート上のメンバーに笑顔はなかった。司令塔のガード町田瑠唯(31)は「今日のゲームに満足してる選手はいなかった」。38-23で折り返しながら後半に反撃を許し、終盤には3点差に迫られた。内容に納得できず「どうしたらいいんだべね?、みたいな話をしていた」と苦笑いで振り返った。

負ければ3位に転落していたが、苦戦しながらも1位をつかんだ。11年から加入した町田にとっては初めてトップ通過。それでも「うれしいけれど、ゴールではない。ここからが本当に大事」と見据える。

昨年暮れの皇后杯準々決勝で左足首を痛め、2月下旬まで実戦から遠ざかった。故障箇所はもう問題ないことを強調しつつ、自身のプレーについては「全然駄目。2週間後のプレーオフに向けてしっかり上げていかないと」。チームのリーグ優勝はレギュラーシーズン2位だった07-08年のみ。目指す16年ぶり2度目の頂点へ、表情を引き締めた。【奥岡幹浩】