派遣標準記録(59秒26)を突破する選手は出なかった。中京大4年の谷口卓(22)が59秒43で制したが、パリ切符には0秒17及ばず。

有力選手の大半が200メートルを主戦場とする中、100メートルに照準を定めていただけに「(他の選手は)これが駄目でも200に切り替えられる。僕は100に全てを懸けていた」と唇をかんだ。

進退を懸けて臨んでいる深沢大和(23=東急)は59秒50の4位。五輪出場権を得られなければ、今大会限りでの現役引退を表明している。200メートルに向け「やるしかない。いろいろ考えず、強い気持ちでいくだけ。絶対に勝ちたい」と切り替えた。