21年東京五輪金メダルの大橋悠依(28=イトマン東進)が、全体4位の4分42秒82で夜の決勝に進んだ。

3つ目の平泳ぎの後半からは周囲を見ながらの泳ぎにとどめ「朝の重さはちょっとありますが、時間も決勝(午後7時48分)まである。最後の100(メートル)は死ぬ気。300(メートル)までを少しでも良く、楽に速く、というのをやっていきたいです」と見据えた。

前日の男子400メートル個人メドレーは、練習が一緒になることもある栃木・宇都宮南高3年の松下知之(スウィン宇都宮)が初の五輪を決めた一方、瀬戸大也(CHARIS)が派遣標準記録を切れずに、この種目での内定を逃した。大橋は「2人決まると思っていた。瀬戸選手が切れなかったのは自分でも衝撃でした」と振り返りつつ「まっちゃん(松下)が切って、ベストを出して行ってくれた。最後のフリー(自由形)は特に勇気をもらいました」と素直な思いを口にした。

決勝は派遣標準記録(4分38秒53)を切り、2位以内で五輪切符を得る。予選は谷川亜華葉(イトマン近大)が4分41秒53の全体1位、東京・淑徳巣鴨高2年の成田実生(金町SC)が4分41秒84の2位、自由形に強みを持つ小堀倭加(あいおいニッセイ同和損保)が4分43秒26で7位通過と役者がそろう。経験豊富な金メダリストは「この種目で代表権を取りたい、という気持ちは決まっています」と力を込めた。【松本航】