女子は比叡山(滋賀)が初優勝を果たした。敬愛(福岡)を0-0からの代表戦で破った。

本戦は先鋒、中堅、大将が全て譲らず引き分け。抽選で先鋒の代表戦となり、最後は比叡山の大井彩蓮(1年)がゴールデンスコア(GS)方式の2分2秒、敬愛の大塚翔稀(2年)から技ありを奪って初の頂点に導いた。

前日の個人戦52キロ級では準優勝。同じ階級同士の対決を制し、同63キロ級で優勝したエース木村穂花(2年)とともに、念願の初制覇を遂げた。登録体重63キロの柴田さち(1年)も、大将戦で100キロの山口千弘(1年)と引き分けに持ち込んだ。

敬愛は16年以来8年ぶり4度目の頂点を狙ったが、届かなかった。57キロ級で日本一になった本田里來(2年)が疲れもありながら奮戦し、決勝も階級が1つ上の女王木村と引き分けたものの、善戦及ばずだった。【木下淳】

◆比叡山-敬愛◆

先鋒  大井彩蓮 引き分け  大塚翔稀

中堅  木村穂花 引き分け  本田里來

大将  柴田さち 引き分け  山口千弘

代表 ○大井彩蓮  技あり ●大塚翔稀

最優秀選手にも選ばれた先鋒・大井「昨日は(個人の52キロ級)決勝で負けてしまって悔しかったので、今日は投げ切ることができてうれしかったです。自分が取り切れなくて厳しい試合になったんですけど、一緒に頑張ってきた仲間(同じ1年の柴田が)が引き分けてくれて、うれしかったです。先輩たちとの努力が実ってうれしいです」

中堅・木村「自分で取り切れず代表戦まで回してしまった悔しさもあるけど、うれしいです。今日は、昨日の疲れも合って本調子ではなかったんですけど、少しずつ上がってきました。(前日は個人の57キロ級でも優勝し)個人と団体の優勝を目標にしてきたので、とてもうれしいです」

大将・柴田「プレッシャーで押しつぶされそうだったんですけど(63キロで100キロの相手と引き分け)自分の役割を果たせて良かったなと思います。投げられちゃうかなと思ったんですけど、気合を奮い立たせて前に出ました」

今大会、準決勝まで4試合に出場した高松ひかり「今までチームで厳しい練習をしてきて、うまくいかないことも多かったんですけど、勝ててうれしかったです。いいバトンを渡せた」

同3試合に出た久下本晴香「3試合中2試合を取れたので良かったなと思います。うれしいです」

米富和郎監督「昨日の疲れもあったと思うんですけど、チーム一丸で、全員が頑張ってくれました。柴田には『つないでくれ』と。本っ当によくやってくれました。幸い(代表戦が)先鋒になったので、ここで決める、勝つつもりでした。全員が自分の力を出し切って、応援を力に変えて、頑張ってくれました」