日本競泳初の5大会連続五輪出場が懸かる入江陵介(34=イトマン東進)が、200メートル背泳ぎで決勝進出を決めた。準決勝で1組トップ、全体2位の1分58秒22をマーク。「感覚は良かった」とうなずいた。

予選では最終7組トップの1分58秒82を記録していたが、そこから0秒60縮めた。同種目の派遣標準は1分56秒92。22日の決勝でこの記録を突破し、2位以内に入ればパリ切符を得る。

19日の100メートル決勝では2位に入ったものの派遣標準を満たせず五輪代表内定を逃した。「本当に悔しかったけれど、100に関してはずっと調子が良くなかった。昨秋ぐらいからメンタル的にもしんどい時期がずっと続いてはいた。自分の中では、まずは大会に出れる状況に持ってこれたことが良かったかなって思う部分もある」。前向きな気持ちに切り替え、この日のレースに臨んでいた。

34歳で五輪出場となれば、日本競泳界最年長記録。08年北京五輪に18歳で出場し、12年ロンドン大会では3つのメダルを手にした。パリを目指すことを決めた22年7月、自身のインスタグラムに「現役として過ごすパリ五輪までの2年間を悔いなく泳ぎ抜きたい」とつづった。旅路をここで終わらせるつもりはない。22日の決勝を「自分自身の集大成」と位置づけ、「自分のレースをやりきりたい」と力強く誓った。【奥岡幹浩】