レギュラーラウンド首位のパナソニックパンサーズが、貫禄勝ちで準決勝を突破し、天皇杯との2冠達成仁王手をかけた。

ファイナルステージ初戦となった準決勝で、同4位のJTサンダース広島と対戦。危なげない試合運びで3-0(25-23、25-21、25-13)のストレート勝ちを収め、31日のサントリー(同2位)との決勝(東京・有明コロシアム)へ駒を進めた。

2月下旬からコンディション不良で欠場を続けるエース西田有志はこの日も全セットでベンチスタートながら、代わってスタメンに入った日本代表オポジットの西山大翔が11得点で勝利に貢献。代表監督のフィリップ・ブラン氏が見守る前で、この日のMVPを獲得し、「西田選手の武器であるスパイクやサーブ、ブロック、全部自分がカバーしたい」と力を込めた。

第1セット(S)は終盤まで劣勢を強いられながらも、18-19の場面で、米国代表のトーマス・ジェスキーがサービスエースなどで連続ブレークに成功。西田に次ぎリーグ2位のサーブ効果率を誇る頼れる主軸が、流れを引き寄せ、そのままセットカウントを先取した。

第2Sは序盤から代表ミドルブロッカーのラリー・エバデダンの速攻や西山のアタックなどが効果的に決まった。中盤に追いつかれながらも、深津のサービスエースなどで突き放し、連取した。第3Sも主導権を渡さず。多彩な攻撃で得点を重ね、終盤には8連続得点で大量リード。マッチポイントで相手のサーブがアウトとなり、勝利を決めた。

多くの代表メンバーを擁し、RRでは32勝4敗と圧倒的な強さで首位突破。西田がセット頭から出場できない状態が続く中でも、盤石な層の厚さを見せつけた。31日は、RR30勝6敗で、直接対決では2勝2敗と星を分け合ったサントリーと対戦する。西山は「RRでは上位相手には力不足を身に染みて感じた。実力を発揮できるように頑張りたい」と、うでぶした。【勝部晃多】