競泳女子個人メドレーの大橋悠依(28=イトマン東進)が“良き姉貴分”になる。27日は日本水連からパリ五輪代表27人が発表され、都内で記者会見に出席。24日閉幕の代表選考会で内定の19人に、リレーメンバー8人が加わった。21年東京五輪2冠の大橋は、200メートルで2大会連続の五輪代表に名を連ね「全てやることをやって、五輪のスタートに立ちたい」と誓った。

表情にゆとりがあった。壇上では右隣に同じ個人メドレーで東京・淑徳巣鴨高2年の成田実生(金町SC)。椅子の背もたれを使わずに座り、懸命に思いを伝える後輩を、ほほ笑ましく見つめた。同じ種目は成田、早大3年の松本信歩(東京ドームS)、近大2年の谷川亜華葉(イトマン近大)の若き3人。五輪女王は「200メートル(2分7秒41)も400メートル(4分30秒82)も日本記録は自分。そこに挑戦してほしい気持ちがあります」と期待を込めた。

同時に負けない気持ちも持っている。個人では「決勝進出、自己ベスト更新」と目標を掲げ、有言実行の先には表彰台も視野に入る。「年齢に関係なく、やりたいレースをして、少しでも刺激を与えられるようにしたいです」。時に言葉で、時に背中で、頼もしい道しるべとなる。【松本航】