ラグビーリーグワン1部・静岡ブルーレヴズの元日本代表FB五郎丸歩CRO(38)が28日、磐田市内で行われた高校生の企画する学びの場「高校生ラボ」に招かれ、講演した。「夢をかなえる力」をテーマに、逆境に立ち向かうことなどについて自身の経験を基に、ディスカッション形式で質問に答えた。スポーツなどで練習通りの結果を出すため、「『自分を知る、準備する、場数をふむ』の3つが大事」と説いた。

試合で失敗した時については「申し訳ない態度は、けっこう無意味」と指南。80分間のラグビーを引き合いに、最初の5分で大失敗して残り75分間それを引きずるのではなく、「残り14人はそのミスをほぼ気にしていない。どちらかというと残り75分でチームのためにどうしようかと考え、アクション(良いプレー)を起こしていく方が大事」と続けた。

今回の高校生ラボは磐田東高生徒会が主催した。生徒会長の山下詩織さん(2年)は「(五郎丸氏の)苦手なことを頑張るのではなく長所を伸ばす、という話が自分には新しかった」。五郎丸氏は磐田市の魅力を聞かれ、「とにかく人が優しい。子どもを支援する体制がすごく整っている」と話し、会場に姿を見せた草地博昭市長(42)を喜ばせた。【倉橋徹也】