ノルディックスキー・ジャンプ男子の小林陵侑(27=チームROY)が29日、東京都内で記者会見し、ワールドカップ(W杯)個人総合2位だった今季を総括し「結果は思っていた以上に良かった。いいシーズンになった」と充実感をにじませた。

2度の1位を含め15度、表彰台に立つなど安定感を示し、伝統のジャンプ週間では3度目の総合優勝を果たした。「(自分で)いいところと悪いところが分かっていて、すぐ修正できた」と対応力に手応えを口にした。

プロに転向して初めてのシーズンを振り返り「充実していた。やりがいを感じられている」と語った。4月下旬に出身地の岩手・八幡平市でジャンプの体験ができるイベントを開く予定という。

 

◆小林陵の一問一答

--W杯では2位が多かった

「(2月の)札幌のW杯までは総合優勝も近かったと思うけど、最後は離されてしまった。今シーズンは(総合1位となった)クラフト選手(オーストリア)が強かったなという印象」

--ジャンプの内容は

「毎週毎週、体が変わるし、ジャンプ台も変わる。アプローチのポジションも変わってくるけど(アドバイスをくれた)作山ヘッドコーチの着眼点が素晴らしかったし、僕もそれに対応できた」

--2月途中から“師匠”の葛西紀明(土屋ホーム)もW杯に参戦した

「すごさを再認識できた。W杯のレベルに合わせられるのはすごいなと思った。シーズン序盤からいいジャンプをしていたので(30位以内に与えられる)ポイントを取ったときも、そんなに驚かなかった」

--2年後の五輪で連覇への思いは

「狙ってできるものじゃないので、狙ってはいない。自分の一番いいパフォーマンスを見せられれば」