柔道のグランドスラム(GS)アンタルヤ大会第1日は29日、トルコのアンタルヤで男女計5階級が行われ、女子52キロ級の阿部詩(パーク24)が全5試合一本勝ちで優勝した。決勝は東京五輪3位のチェルシー・ジャイルズ(英国)を下した。

昨秋から腰痛を抱える中、「なかなか前向きになれない。不安要素がたくさん」という心境でパリ五輪前最後の実戦に臨んだ。万全でないにもかかわらず、立ち技、寝技を駆使して5試合全て一本勝ちで難なく優勝。決勝は10秒で実力者のジャイルズをあっさり投げた。

世界選手権2連覇中で、頭一つ抜けている東京五輪女王。パリ五輪でも100%の体調で畳に立てる保証はない。不測の事態を想定し「あまり良くない状況の中で、どう勝ち切るかが課題」との狙いで闘った。