昨年覇者が初戦で姿を消した。78キロ級の梅木真美(29=ALSOK)が、同級の梅津志悠(26=JR九州)に2回戦で敗れ、連覇を逃した。

開始直後からペースを握られると、小内返で寝技に持ち込まれ、崩れけさ固めで一本を奪われた。

敗戦直後の気持ちを問われると、5秒ほどうつむき「相手が強かった。それだけ」と絞り出した。

16年リオデジャネイロ五輪(オリンピック)にも出場した実力者。パリ五輪出場はかなわなかったが、昨年の初優勝に続き、今大会で連覇が期待されていた。

油断していたわけではなかったが、まさかの初戦敗退。過度に連覇を意識せず、前日会見でも「自分らしい柔道を」と話していたが持ち味の前に出る柔道を見せる前に散った。

「不用意に足を浮かせてしまったのが敗因」。何度も汗をぬぐい、目を潤ませ、ぼうぜんとした様子で振り返った。今後については「前向きに考えたいけど、ちょっと分からない」と話すにとどめた。