バスケットボールB1千葉ジェッツの渡辺雄太(29)が27日、都内で加入会見に臨んだ。争奪戦となる中で、決断理由に挙げたのはメンタルヘルスの問題だった。「どこよりもジェッツが熱量をくださった」と感謝した上で、「そのうちの1つは、日本に帰ってくる理由はメンタル的な問題が米国であって、終盤はプレーできない、苦しい時間を過ごした。メンタルの問題は当事者になって、つらさやしんどさを感じることできた」と告白。「センシティブな問題なので話しにくい、話題にしたくないのが普通だと思うが、ジェッツはそこを全力でサポートしたいと。そこを強調してくれた。1番大きな理由になりました」と説明した。
池内勇太ゼネラルマネジャーは、「スポーツ選手はプレーする上でメンタルに苦労している選手を見てきた中で、これだけ米国で大変なサバイバルをやっている中で、米国ではできないというくらいになったのは相当なダメージを受けたんだろうなと」と推察したという。その上で、「お話をする上で、専門家に聞き、トータルコーディネートして、彼が大好きなバスケットを何のストレスなく打ち込める環境を作ると話をしました」と交渉過程を明かした。
NBAで日本人最長6季を過ごし、今年4月に次シーズンからBリーグでプレーする意向を表明した。激しいレギュラー争いを続ける中で、「20代はどんな理不尽なことも逃げない」と立ち向かってきたが、日本に戻る決断をしたことが体調に変化をもたらしたという。
「来季からはもう、自分を追い詰めなくても良い」と心の重しがとれたことで、逆に「抑止力がなくなり、ストレスが一気にきた」。コートに立った瞬間、経験したことのない倦怠(けんたい)感に襲われた。専門家による治療を受け「いまは回復している」と快方に向かっていることを強調していた。
2部(B2)を含めた全38クラブの大半が興味を示し、最終的には20クラブ前後が獲得に動いたとされるBリーグ史上最も大きな移籍となった。「アウェーでは行ったことがない土地もある。楽しんでプレーしたい。Bリーグと1つに鳴って盛り上げていきたい」と誓った。
◆渡辺雄太(わたなべ・ゆうた)1994年(平6)10月13日、横浜市生まれ、香川・三木町出身。香川・尽誠学園高では全国高校選抜優勝大会(現・全国高校選手権)で2年連続準優勝。米ジョージワシントン大卒業後にNBAグリズリーズとツーウエー契約を交わし、18年10月NBAデビュー。ラプターズ、ネッツを経て、23-24年はサンズとグリズリーズでプレー。16歳だった11年4月に日本代表に初選出。19年中国W杯、21年東京五輪、23年沖縄W杯、24年パリ五輪などに出場。妻は元アナウンサーでタレントの久慈暁子。


