ラグビー日本代表が“全国ワンチーム”になる。27日開幕のパシフィック・ネーションズカップ初戦のフィジー戦に向けて調整中の代表は23日、合宿地の岩手・盛岡で選手全員参加のファン交流イベントを行った。

ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(49)が日本代表の指揮官に就任してから、同様のイベントに選手全員が参加するのは初。チーム力向上のために必要と感じた選手らの提案で実現し、約150人の子どもらと1時間触れ合った。

別メニューで調整中のSH田中を除いた、選手30人が参加。普段から代表が行っている3種類の練習メニューを教え、5分間の即席サイン会と記念撮影会を行うなどして盛り上げた。

7月中旬まで行われていた宮崎合宿での、リーダー陣の話し合いで全員参加が決まった。SH流は「力を出すためにはラグビーのことプラス、ちょっと楽しいことが必要。日本代表の選手というのはこういうものだというのを見せるのも大事」と話す。来週以降の遠征先となる大阪・堺市、フィジーでも現地の人との交流イベントを予定。9月開幕のW杯日本大会前にも行うプランもある。

チームスローガンの「ワンチーム」らしく、日本各地を巻き込んで1つになろうとしている。主将のリーチは「興味を持ったら近くのラグビースクールに入って下さい。釜石の試合も見に来て下さい」と子どもらに声をかけた。地域との絆を深め、さらに代表は成長する。【佐々木隆史】