W杯日本大会で8強進出を果たしたラグビー日本代表は16日、20日の準々決勝南アフリカ戦(東京・味の素スタジアム)に向けて、都内で調整した。

20日は16年に胆管細胞がんで亡くなった元日本代表監督、平尾誠二さん(享年53)の命日。過去4戦全てに出場し、所属する神戸製鋼で指導を受けてきたFB山中亮平(31)は「今、ここまで来られていて『よく頑張ったな。思い切って楽しんでやるだけだ』って言ってくれると思う。すごい日に試合がある。思い切ってぶつかって、全力で楽しんでプレーしたいと思います」と恩人に思いをはせた。

平尾さん率いる日本代表の選手として、99年W杯に出場した長谷川慎スクラムコーチ(47)は「私を日本代表に選んでくれたのは平尾さん。試合に出してくれたのも平尾さん。平尾さんと(コーチを務めた)土田(雅人)さんの関係を見ていて、僕もW杯のコーチになりたいと思いました。特別な人の命日に、特別な試合がある。しっかり恩返しできるように、そのことだけを考えて、ラグビーをやりたいと思います」。初めての4強へ、気持ちを高ぶらせた。