<水泳世界選手権:競泳>◇7月31日◇イタリア・ローマ

 男子800メートルリレー決勝で、日本は水着が破れて世界選手権史上初のメダル獲得を逃した。予選を米国と並ぶ1位タイで通過。各国のエースが集まる第1泳者の内田は、今大会200メートル自由形金メダルのビーデルマン(ドイツ)、同銀メダルのフェルプス(米国)には遅れながら4位。第2泳者の奥村につないだ。ところが、奥村が着ていたイタリア・ジャケド社製水着は、しりの部分が泳ぐ前から破れ、こぶしほどの大きさの穴が開いていた。そこから浸水してタイムを落としていた。

 最終結果は3位オーストラリアと、わずか0秒61差の4位だった。05年大会の5位を上回る史上最高成績だったが、仮に奥村の水着が万全であれば、この種目の世界大会では64年東京五輪銅メダル以来45年ぶりの表彰台の可能性があった。奥村は「こんなに悔しいのは久しぶり。やっぱりメダルは取りたかった」と、何度もため息をついた。