沖縄・宜野座の空はようやく晴れ渡りました。キャンプも28日が打ち上げ。朝から晩までフルに動くという意味では27日が最終日とあって、お天気も味方してくれたようです。

 日も傾いた夕方にリレーで走り回る選手たちを見ていて素直に思ったのは、「めちゃくちゃ元気やな~」ということ。アスリートだから当然なのですが、同時にここまできて故障者がほとんどいない、という状況もあります。

 最後の最後、27日紅白戦でキャンベルが手首を痛めたようですが、彼を含めても古傷発症の糸井ぐらいで、いわゆる「故障者」はほとんど出なかった。これは、なかなか、すごい。

 「みんな昨秋のキャンプからしっかり準備してきていますから。このキャンプでも朝から宿舎で動いているので、アイドリングみたいな効果があるのかもしれませんね」

 杉本チーフトレーナーはそう説明しました。少しどこかを痛めたりして、メニューを軽くしたり、というようなことはひそかにあったようですが、チーム全体として、ほとんど無事に完走ということです。

 同時に球団内部にはこんな見方もあります。

 「ここまで練習して、痛いとかどうだとかというのは誰にでもあるはず。そんなことを言えない、言わないムードもできているということでしょう。そこが金本監督になって変わったところじゃないですか」

 指揮官が「鉄人」であることがプレッシャーになってはいけない。でも、ちょっとしたことで不調を訴えられないようなムードは必要でしょう。フツーの会社ではありませんから。

 それにしても選手たちの体つきは本当にゴツくなりました。高山、北條、原口、もちろん藤浪もですがユニホームはパンパン。かつての金本監督のフォルムを思い出させる感じです。

 かつて阪神担当から他球団の取材に行って思ったのが「こいつら、でかいな」ということ。広島でも巨人でも、阪神と何か違うなと感じました。そのころを考えれば、まさに隔世の感があります。

 体を大きくすることだけが大事ではありませんが、よく指摘されるように強い真っすぐに振り負けるという打線全体の弱点を克服するために、まず、できることでしょう。そして結論。2年目の戦いへ向け、カラダはできた。さあ、次だ。そんな感じです。