ソフトバンクが“後半戦初”の快勝だ。5回に柳田悠岐外野手(26)が19号2ランを放つなど、6試合ぶり2桁となる10安打で5得点を挙げた。投げては中15日の先発中田賢一(33)が8回1失点で1カ月ぶりの6勝目。日本ハムに再び6ゲーム差をつけた。

 眠っていたホークス打線が秋田で目を覚ました。後半戦6試合目で初の2ケタ安打。象徴は柳田だ。2-0の5回無死二塁から左翼席に飛び込む19号2ラン。4試合ぶりの1発でリードを4点に広げた。

 「手応え的にも打った瞬間行ったと思った。あの方向に打てたのはよかった。最近調子が悪かったので、これを機に調子を上げていきたい」

 7月に入り、調子を落とした。西武秋山と首位打者の座を争っていた打率は3割8分3厘から3割5分台まで下がった。スランプ脱出のために「ボールを見るようにして」狙いを定め、スライダーを強振した。

 試合前には秋田在住の俳優柳葉敏郎(54)に激励された。侍ジャパンのウエアを来たギバちゃんと握手を交わし、柳田は「初めてでした」と、やや緊張の面持ち。打席では持ち前の日本人離れしたスイングで期待に応えた。

 工藤監督も「逆方向に打てた価値ある本塁打」と絶賛。「相手は嫌がっているから余裕を持ってやってほしい」と復調を願った。

 後半戦はここまで5試合で計12得点で、投手陣に負担を掛けていた。打線が復調の兆しをみせたことは、収穫だった。【福岡吉央】