2015年も多くの選手が球界に別れを告げた。「さよならプロ野球」で新たな人生を歩み出した元選手を紹介する。

 宮崎駿、警察官に-。有名アニメ監督と同姓同名の元ソフトバンク育成宮崎駿外野手(25)は現役を引退し、大阪府警での警察官を目指す。

 12年育成4位で三重中京大からソフトバンクへ。支配下になり登場曲を「魔女の宅急便」にする夢もかなわなかった。主に3軍が主戦場。今季も2軍はわずか13試合。3年間で2軍で記録した盗塁は3つ。50メートル6秒1の俊足を生かし切れなかった。

 三重中京大の同級生、楽天則本は日本球界を代表する投手になったが、対戦することはできなかった。

 「大学に行く前も消防士などに興味があったんです」。現在は年明けの採用試験に向け試験勉強の毎日だ。

 うま年生まれで、父は「しゅん」と読ませるつもりだったが、ジブリ作品に親しみがあった母が「はやお」と名付けた。今では覚えやすいため本人もお気に入りだ。

 「今度は足が速いことを生かせればいいですね。逮捕の時とか」。ひったくりなど街頭犯罪が多いことが毎年話題になる大阪で、自分の持ち味を生かし、アニメの世界のように悪と戦う男になる。【石橋隆雄】

 ◆宮崎駿(みやざき・はやお)1990年11月27日、福井県生まれ。福井工大福井から三重中京大を経て2012年育成ドラフト4位でソフトバンク入り。ジブリで世界に知られる有名映画監督と同姓同名で話題を集めた。楽天のエース則本と大学時代の同級生。175センチ、70キロ。右投げ左打ち。血液型B。