だってン、ゴメスは生まれ変わったんだもん。阪神5番マウロ・ゴメス内野手(31)がまたゲーム中盤にビッグショットを決めた。5回に点差を4に広げる2号3ラン。26日中日戦での1号とまったく同じ5回の3ランなどで、ここまで7打点は3連発男の中日ビシエドを抜いて両リーグトップだ。
まだ肌寒い神宮の夜にゴメスが花火を打ち上げた。1点リードの5回1死一、二塁。4番福留を四球で歩かせた直後のヤクルト館山の初球をフルスイング。フォークをたたき、黄色に染まる左翼席まで運んだ。
「浮いたフォークをしっかりと捉えられたね。いつも『打てるボールが来たら、いいスイングで打ち返す』ということを意識しているんだけれども、それができた打席だったね」
まさに自画自賛の一撃だ。ヒゲを蓄えた大男が「掃除屋」としてせっせと仕事に精を出す。金本監督から任された開幕の打順は5番だった。好調1、2番から3番ヘイグ、4番福留が作ったチャンスを得点に結びつける重要な役目。そんな指揮官の思惑に応えるように、26日中日戦では5回に1号3ランを放ち、塁上の走者を一掃した。この日は7回にも1死一、三塁から中犠飛をマークし、開幕から4試合で7打点。阪神戦で3戦連発した中日ビシエドの6打点を抜いた。
心強い武器があった。特注で作った神宮球場専用のサングラスだ。目を矯正するためではないが、この時期特有の神宮の風や、吹き上がる砂を防ぐために、昨年から試してきた。「ボールがよく見えるわけじゃないんだけどね。この球場だけかけるようにしているんだ」。来日3年目。球場の特徴もしっかりとインプットしている。創意工夫の結果が、アーチと打点量産の好スタートにつながった。
「まだ139試合が残っているんだぜ。どのゲームも一生懸命。何度も言ってるように1試合1試合、全力でやるだけだよ」
試合後には神宮の虎党から「ゴメスコール」で見送られた。働き者の助っ人大砲に金本監督は「京セラに続いて本当にいいところで打ってくれた」とうれしくてたまらない。これほど頼もしい5番打者はいない。【桝井聡】



