粘りの投球に成長の跡を示した。西武菊池雄星投手(24)が巨人打線を7回2安打2失点に抑え、ハーラートップタイの6勝目。4回に2点を奪われ1度は逆転を許すも持ちこたえ、打線の援護を呼び込んだ。チームは2連勝で最大9あった借金は1。巨人と並んで交流戦首位に立った。
最後は狙って仕留めた。4点リードの7回2死走者なし。菊池は脇谷を150キロ台4連発で追い込むと、スライダーで空振り三振。2球目にはこの日最速の154キロをたたき出した。「まだまだいけるぞ、と見せて終わるのと打たせて終わるのでは、次のマウンドに向けての気持ちが違う。思い切って狙いました」と汗を拭った。
逆転を許しても粘り抜いた。24イニングぶりに失点した4回。連続四球で走者を背負い投球のバランスが崩れた。2点を失ったが「次の1点は絶対やらないという気持ちでした」。炭谷の三盗阻止にも助けられ3点目は与えず。イニング間のキャッチボールでフォームを修正し、打線が勝ち越した後の3イニングはいずれも3者凡退に封じた。「何とかリズムをつくりたかった」と気持ちで抑え込み、流れを渡さなかった。
今季託された役割を実感した瞬間があった。先発予定だった5月10日楽天戦。雨天中止が決まると、12日の同戦へ回ることを告げられた。「スライド登板は初めてだったので、うれしかったです」。これまでも登板日が雨で流れたことはあったが、次のマウンドは翌週以降だった。「信頼してもらえない投球をしていたと、自分でも分かっていました。だけど正直、悔しさはありました」。喜びとともに、エース岸が負傷離脱する中で求められる仕事を、あらためて痛感した。
巨人戦初勝利で自身4連勝を決め、ハーラートップタイの6勝目。勝ち星が負け数を上回った。「5敗したときは正直しんどかったですけど、フォームもルーティンも絶対変えずにやると決めていた。信じてやってきてよかったです」。この日の左腕に、1度崩れだすと止まらない過去の姿はなかった。確かな成長を示した115球。「先発の役目はチームが勝つ流れをつくること。まだまだ自分もチームにも貯金をつくれる投手になりたい」と力強く誓った。【佐竹実】



