なんという不運…。中日ドラフト1位小笠原慎之介投手(18)のプロ初勝利が、また飛んでいった。幾度の危機を乗り越え、勝ち投手の権利を持ってベンチに座っていた。あとアウト2つの9回マウンドは守護神の田島。だが1死一、三塁から、2番西野に痛恨の同点右前適時打を浴びた。開幕からの連続試合無失点が「31」でストップした田島は「(小笠原に)申し訳ない。みんながつくってくれた試合なので、ゼロでかえってきたかった」と肩を落とした。
失点のきっかけとなったプレーも信じられないものだった。9回先頭の代打ボグセビックのゴロを処理しようとした一塁手ビシエドが足を滑らせ、無死二塁としたこと(記録は内野安打とビシエドの失策)が初星消滅への流れとなった。
5回1失点に抑えたプロ初登板初先発の前回5月31日ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)に続き、まさかの展開でルーキー左腕の白星が消えた。ただ、小笠原は粘った。3点リードの3回。このイニング、打者6人に対して投じたのは37球。13本のファウルを打たれたが、崩れない。1死三塁から3番糸井に左前適時打を許し1点を返されたが、踏みとどまった。
5回を2失点。小笠原は「僕が5回しか投げられなかったので。そこだと思います。1点差の場面でリリーフ陣に渡してしまった。申し訳ないです」と反省の言葉を並べた。谷繁監督は「もうちょっと思い切って自分らしい投球をしてほしいところもあるけど、何だかんだ最少失点で粘って試合をつくってくれた」とねぎらった。【宮崎えり子】
▼小笠原は5回1失点だった5月31日ソフトバンク戦に続いて勝利投手の権利を持って降板したが、またもリリーフが打たれて勝敗なし。ドラフト制後、先発デビューした高卒新人の中でリリーフが打たれて白星が消えたのは67年高垣(大洋)93年牧野(オリックス)00年河内(広島)16年小笠原と4人いたが、2戦目も白星を消された不運な高卒ルーキーは小笠原だけだ。



