攻守でチームをもり立てたのは大和だけではない。阪神岡崎太一捕手(32)が守備で、バットで連敗脱出に貢献した。2回無死一、二塁のピンチで併殺を奪う好守備をみせれば、直後の3回に先制の口火を切る一打。原口、梅野らとの捕手バトルが、一層熱くなりそうな気配だ。
報道陣に囲まれる岡崎を先にバスに乗り込んだ矢野作戦兼バッテリーコーチが窓を開けて見守った。そして「ナイスプレー! 大きく(記事で)扱ったって!」。そんなヤジを飛ばすほど、いぶし銀の活躍だ。
2回裏無死一、二塁のピンチ。日本ハムの7番谷口はカウント1-1からセーフティー気味のバントに出た。だが捕手前の小飛球になる。岡崎は一瞬、手を出す構えをしてから引き、バウンドさせて捕球。2-5-4の併殺を完成させた。
岡崎 前にも同じようなプレーがあったので。フライが上がったら、と準備はしていました。
表情を変えずに冷静に振り返った。プロの捕手ならできるはずのプレーとも言える。それでも矢野コーチは高く評価した。
矢野コーチ 最初、打ちに来ていたからね。そこからバントをされて、あの動きをするにはキッチリと準備をしておかないといけない。ナイスプレーですよ。メッセもチームも救うプレーだったと思う。
「超変革」首脳陣に代わり、プロ12年目での“超遅咲き”戦力として抜てきされている岡崎。開幕からスタメンマスクをかぶったが最近は原口にその座を譲っている。それでもメッセンジャーとの相性はよく、4日以来1週間ぶりのスタメン。そこで舞い上がらず仕事ができるのが強みだ。
打撃でも貢献した。好守備の直後の3回。1死からストレートに詰まりながらも右前に落とす安打。これをきっかけに先制点が入った。安打は、これだけだったが、9番からの攻撃が効いた。
金本監督 あれが太一のヒットだよ。本人は怒るかもしれないけどね。あの守備も1軍経験はそんなにないけどトシの分、安心感がある。
指揮官も満足そうに話した連敗脱出劇。スターが活躍する勝利とはまた違った味わいだ。【編集委員・高原寿夫】
◆阪神の正捕手争い 育成契約から支配下に昇格した原口が、5月3日から26試合連続で先発マスクをかぶり、リードを奪った。疲れの見えた原口に代わり、6月4日西武戦で岡崎がスタメン出場。先発メッセンジャーをはじめ3投手の好投を引き出し、存在感を示した。原口は9日ロッテで左手親指を打撲するアクシデントに見舞われ、梅野が10日に1軍復帰。同日の日本ハム戦で梅野はスタメン出場。敗れはしたものの2安打と、元気なところも見せた。



