広島鈴木が勝負を決めた。4-4で迎えた延長12回無死二塁。追い込まれてノーステップに切り替えた。「前の打席で間合いが取れてなかったので」。外角へ逃げる球に泳がされながらも手ごたえがあった。「ひっかかった感じがあったので、“入れ”と思った」。前進守備の左翼手を越えるだけで十分なところ、左翼席上段まで飛んでいくサヨナラ2ランとなった。

 欠場したソフトバンク戦で、ベンチから内川の打撃を真正面から見つめた。「テークバック時に軸足にタメができても、グリップの位置が変わっていない」。これをヒントにステップ幅を狭め、5日の同戦で5打数5安打。先発の座を奪い返し、この日規定打席に到達。打率3割1分3厘でリーグ4位に躍り出た。

 最大4点差を終盤に追い付き、最終12回のサヨナラ弾で7年ぶり交流戦勝ち越しを決めた。貯金を最多の9に増やし、98年以来となる2位に5ゲーム差の首位となった。緒方監督は「本当に最後の最後で大きな仕事をしてくれた」と満足そうだった。