奪三振&初安打、千賀のワンマンショーでソフトバンクが2年連続の交流戦勝率1位にあと1勝とした。千賀滉大投手(23)が8回2安打無失点。毎回で自己最多となる13三振を奪った。9回にサファテと交代し初完封はならなかったが、3回には中前にプロ初安打を放ち、虎の子の1点を呼んだ。
千賀の「お化けフォーク」は、阪神打線に衝撃を与えた。まるで2年前の日本シリーズで甲子園を沈黙させた武田の縦カーブのようだ。2回の4番福留から4者連続奪三振。4回のゴメスは2度の空振りが悔しかったのか、打席内で1歩前へ動きフォークを捉えようとしたが空を切った。「今日はフォークをたくさん使った」。13三振のうち空振りは9個。そのうち7つはフォークで仕留めた。
田之上投手コーチから「最近、横の変化球が多くて体が横回転になっている」とアドバイスされ、縦回転のフォームを意識した。長いイニングを投げるためにスライダーを多投するうちにキレが悪くなっていたフォークがよみがえった。
バットでも自分を援護した。3回1死二塁。左打席で146キロ直球をとらえ中前へプロ初安打。今宮の決勝スクイズへつなげた。「初ヒットがメッセンジャーからとか、かっこいい。素振りしたかいがありました」。右投げ左打ち。小学生のころから、体のバランスを考え両打ちの練習をしていた。中学1年で右打席では打てないと監督に申し出て以来、左打ちになった。
高校時代は部員も少なく強くはない蒲郡(愛知)。「(甲子園は)目にも入らなかった。小さいころは阪神ファンだったので楽しかった」。現役時代の金本監督に憧れていた高校生が、育成からはい上がり、超満員4万6794人の聖地で投打に大暴れした。
初ヒットとウイニングボール。記念球を2つ大事に持ち帰った。無傷の6連勝にも、まだ満足していない。8回まで103球も工藤監督は9回にサファテにスイッチ。千賀は「余力は正直あった。いきたかったが仕方がない」と、さらに信頼される必要を痛感した。次回からはまたパ・リーグ球団との対戦。相手が慣れているフォークに「精度をもっと高めたい」と磨きをかけて、白星を積み重ねる。【石橋隆雄】
◆交流戦1位の行方 1位の可能性はソフトバンク、ロッテの2球団に絞られた。ソフトバンクは19日阪神戦に○か△なら1位。●でもロッテが巨人戦に●なら1位決定。ソフトバンク●でロッテ○ならロッテが逆転1位。ソフトバンク●、ロッテ△の場合は同率で並び、TQB(得失点率差)などの条件で決める。



