ソフトバンクは21日、松坂大輔投手(35)が熊本地震で被災した藤崎台県営野球場の復旧を支援するため1000万円の義援金を寄付すると発表した。熊本県内の高校球児の聖地復興を願ってのもの。客席に亀裂が入るなどの被害があった同球場への復旧サポートという異例の決断を下した松坂は現在、右肩手術から復帰への道を1歩ずつ歩んでいる。
98年春夏の甲子園を制し「平成の怪物」と呼ばれた右腕が、被災地の球児に手を差し伸べた。4月の熊本地震で客席に亀裂が入るなどの被害があった藤崎台県営野球場への復旧支援として、1000万円の寄付を決断。この日、福岡・筑後市のファーム施設で調整した松坂は「ずっと寄付したいと思っていたが、どこにどうしていいか分からなかった。野球界に携わるものとして、熊本の野球界のために何か役に立てればいいと思った」と話した。
球場復旧という珍しいケースに松坂の野球への愛情、高校球児への思いがにじむ。同球場の修復には、約3億6000万円が見込まれる。テレビのニュースなどで映る現状に心を痛めていた。この日、熊本県高野連は熊本大会での藤崎台県営野球場の使用を決定。だが、左翼席は一部立ち入り禁止にされる方向で震災の爪痕は残ったままだ。「熊本県内には被災しながらも野球を続けている球児も少なくないと聞いています。もうすぐ甲子園も始まりますが、熊本の高校野球にとって象徴的な存在でもある藤崎台球場が、1日も早く修復を終えることができるように願っています」。聖地甲子園につながる戦いを側面ながらサポートする思いを言葉にした。
自身も戦いの途中だ。現在、リハビリ組で2週間のノースロー期間後、キャッチボールを再開した段階。最後の実戦登板となった5月14日、ウエスタン・リーグ広島戦で右手中指に違和感を訴えていた。中指の筋肉が腫れ上がったのが原因だったが、回復しており「投げる方は順調です。早くヤフオクドームで投げたい気持ちは毎日あります」。高校野球が佳境を迎える夏場、松坂も1軍に帰ってくるはずだ。【石橋隆雄】



