1軍定着をつかむ。楽天内田靖人内野手(21)が21日、コボスタ宮城で行われた全体練習に参加。24日のリーグ戦再開に向けて、積極的に汗を流した。真喜志1軍内野守備走塁コーチの放つ痛烈なノックにくらいつく。一塁、そして三塁と守備力向上に向けて必死にボールを追い、声を出し続けた。この日から2軍再調整中だった銀次が合流し、「内野で試合に出られるのが少なくなるかもしれない。とにかく結果を出さないと」と気を引き締めた。

 初本塁打の余韻には浸っていない。9日に今季初の1軍昇格から8試合連続安打と結果を残し、待望の1発は16日。巨人戦で左翼バルコニー席へと突き刺した。度肝を抜く、推定140メートル弾。この日の練習でも快音を連発したが「ここ2試合はヒットが出ていない。もっともっと練習して、1打席1打席頑張っていく」と振り返った。

 真面目な姿勢に梨田監督の表情も緩む。交流戦を4位で終えた原動力を「若い人たちが頑張ってくれた。(内田は)初ホームランを打ったりいい働きをしてくれた」とたたえる。いじられキャラであることも評価し、「顔がいい」と絶賛。「内田、伊志嶺、阿部がそろったら完璧。M-1に出られるよ」とチームの雰囲気を良くしているとした。

 内田は今後の課題を「ボールの見極めができていない。1軍の投手は低めに集まる。それを振らないように」と選球眼の向上を挙げた。生き残り、勝ち残るために、バットを振る。【島根純】