右膝関節炎から復活を期す阪神糸井嘉男外野手(35)が、今日17日の中日戦(ナゴヤドーム)から始まるビジター6試合で、移籍後初めて中堅守備に就く可能性が出てきた。中村外野守備走塁コーチは「この期間で守らしてあげたいというのが希望。本人の意思を尊重する」と話した。15日の古巣オリックス戦に3番DHで実戦初出場。虎デビュー戦の初打席でヒットを放ったが、守備でも「実戦配備」の段階に入った。

 大興奮のデビュー戦から一夜明け、糸井は鳴尾浜で1軍全体練習に参加。外野ノックを受け、フリー打撃ではバックスクリーンにブチ当てるなど39スイング中、5本の柵越えと、変わらぬパワーを見せつけた。体の状態についても「いいです」と問題なしを強調。キャンプから付き添う本屋敷トレーナーは「問題ない。守れる状態ではあると思います」と、センター糸井にもGOサインを出した。

 練習を見守った金本監督は糸井の打順についても思案している様子だ。「4番はないかなと思う。あってもいいとは思うけど。糸井自身があまり経験ない打順だからね。それで変に力んで崩してほしくはないしね」。「3番中堅」で3月31日の開幕を迎える可能性は高いが、残りのオープン戦で新打順を試す可能性もありそうだ。【桝井聡】