7日に死去したプロ野球巨人コーチの木村拓也氏に、球界からは悼む声が相次いだ。球場に半旗が掲げられ、全6試合のプレーボールを前に各地で選手らが黙とう。ユニホーム姿で倒れた後、意識の戻らなかった故人をしのんだ。

 木村氏の広島時代のチームメートだった野村監督は「人気もあって非常に愛されている人物だった」と話した。ヤクルトの福地は「大変お世話になった兄貴的な存在だった」と言い、阪神の金本は「突然のことでまだ信じられませんし、信じたくありません」とショックを隠せない様子だった。

 巨人在籍時に同僚だった日本ハムの二岡は「巨人が強くない時で、苦労した分、余計に一緒に戦ったという印象が強い」と振り返った。

 木村氏も出場した2004年のアテネ五輪日本代表、ヤクルトの宮本は「情熱があり、性格も明るい。いいコーチになると思っていただけに残念です」と話し、横浜の三浦も「残念で仕方ない」と肩を落とした。五輪を前に病に倒れ、本大会では指揮を執れなかった長嶋元巨人監督も「アテネ五輪では率先して裏方仕事を手伝う姿勢で、銅メダルに貢献してくれました」とコメントした。

 [2010年4月7日19時18分]ソーシャルブックマーク