巨人と読売新聞グループ本社(以下読売本社)が5日、巨人の前球団代表兼GMの清武英利氏(61)に対し、損害賠償を求める訴訟を東京地裁に提起した。読売本社が5000万円、巨人が5000万円と、計1億円の損害賠償を請求した。読売本社法務部を中心に、東京・銀座の同社東京本社で会見を開いた。賠償請求の理由として、忠実義務違反及び善管注意義務に違反して独断で会見を開いたこと。秘密情報の公表などによる名誉毀損(きそん)などを列挙した。

 読売新聞グループ本社社長で、巨人オーナーの白石興二郎氏(65)は以下の談話を発表した。

 

 読売巨人軍の専務取締役で球団代表兼GMという重責を担っていた者が突然、独断で行った違法な言動のせいで、77年の伝統を持つ巨人軍の名声は踏みにじられ、読売新聞はじめ読売グループ全体の名誉、信用も傷つけられました。

 清武氏の言動は、会社法が求める取締役の忠実義務などに明白に違反した前代未聞の暴挙であり、見過ごすことはできません。機密を公表し、虚偽の情報を流布した法的責任を正面から問いたいと考え、提訴しました。

 訴訟を通じて、清武氏の本当の動機がGM交代に対する私怨(しえん)にあったことなど、事案の全容を明らかにし、巨人軍と読売グループの信頼を回復していく所存です。