(1のつづき)

 -原監督に聞きます。杉内投手がジャイアンツの一員となった今の気持ちは

 原監督

 ジャイアンツファンは、たくさんいるわけですけど、私自身が一番喜んでいると思います。彼の野球人生、高校、社会人、ホークスに入って、本当に全力投球のなか、FAという、しっかりと自分で権利を勝ちとり、その中で熟慮し、読売巨人軍を決めてくれたということに関しては、私自身が監督という立場ですから、全面的にですね、彼の力となって、足し算ではなくて、かけ算になるくらいね、彼の力と、そして我々、私監督原辰徳、それとジャイアンツのスタッフ、そういう人たちの力を合わせてですね、新しい杉内投手というものを、この読売巨人軍で暴れてもらいたい、というふうに思っております。幸い、まぁこれは私が勝手に思ってることかもしれませんが、私と杉内投手は相性がいいと思ってますので、その辺も手伝いながら、前に進んでいきたい、というふうに思います。

 -原監督にとって杉内投手はどういう投手で、どういう男であるか

 原監督

 僕の中での印象の中で、一緒に戦って、WBCのベンチの中で、向こうのルールとして、ウオームアップって、しちゃいけないんですね、イニング間のね。それでも彼は非常に、こう繊細というか、一生懸命、その姿というものが、ベンチが日本のベンチよりもかなり大きいんです、あそこで、こう人に気遣いながらキャッチボールをしてたというね、それぐらい自分のできうる準備というか、相手に対して全力で戦っていく姿勢というのが、私は非常に印象に残ってますね。

 -期待値として、来年杉内にそういう活躍をしてほしいか

 原監督

 やっぱり元気でね、コンディションをしっかり作って、そして気分よく戦ってもらうということが一番だと思いますね。まあ、勝負の世界ですから、勝った負けたというのは、非常に厳しいところもあります。しかし、勝とうが、あるいは負けようが、という部分においてね、やっぱり「杉内たるや」というね、杉内その人間、野球人・杉内として、戦いざまを見せてほしいな、というふうに思っております。

 -原沢GM、杉内に対してどういう活躍を期待したいか。

 原沢GM

 わが球団は、左の先発投手というのは、歴史的に見ても、チームの優勝を左右する存在ですので、ぜひローテーションの一角を担って欲しいですし、また若い投手のですね、手本となるような投球を見せてほしいと思います。

 -来季、どういうピッチングをしたいか、イメージしているものは

 杉内

 野球に対する熱い思いというのは、僕の中ですけど、誰にも負けないと思ってます。そこを全面的に出して、プレーしていきたいですし、その中で巨人軍が優勝して、先頭に立ってやっていける選手になりたいと思ってます。

 -先頭に立つということで、開幕投手という意識はありますか

 杉内

 正直まだ実感、そういうことを考えたことはないですけど、まあそうですね、内海という素晴らしい実質巨人のエースがいますので、彼にも負けないようにやっていこうと思ってます。

 -来季への抱負をあらためて

 杉内

 ファンの皆さんはまだ、背番号18番というのが、左ピッチャーで、しかも他の球団から来たということで、違和感が多少あると思いますけど、来年1年が僕の中で勝負だと思ってますので、みなさんに背番号18番を認めてもらえるように、一生懸命頑張ります。よろしくお願いします。

 -先ほど「18番をもっと重くしていきたい」と言ったが。

 杉内

 正直背番号18番をもらえると言われたときは本当にうれしかったですし、非常に光栄だなと思いました。ただ、日にちがたつにつれ、この背番号の重さも日々実感してきましたし、こりゃ大変な背番号だなとは思っています。(3につづく)