<巨人3-2阪神>◇29日◇東京ドーム

 阪神先発の能見篤史投手(34)が土壇場の9回につかまった。1点リードでマウンドへ。無死一、三塁のピンチで坂本に左犠飛を許し、同点に追いつかれてしまった。

 ここで降板すると、三塁側ベンチに戻り、椅子に思い切りグラブを投げつけて、怒りをあらわにした。

 「何もないですよ。負けたら、何をやっても一緒です。何もない…」とはき出すとバスに消えた。

 7回までは丁寧な投球で無失点に抑え、8回に1点を失ったものの、しのいでいた。力投は報われない。7月9日中日戦(沖縄セルラー那覇)で8勝目を挙げて以降、6戦連続で白星から見放された。