楽天の立花陽三球団社長は7日、失効状態になっているポスティングシステム(入札制度)に代わる新制度での田中将大投手の米移籍を容認するかについて球団内で協議したことを明らかにし、意思は尊重したいとしながらも「上限がない場合にいくらで出すかと言えば、20億円よりは高い」と設定されている上限額に困惑を見せた。

 新制度では、交渉がまとまった米大リーグ球団から受け取る“移籍金”を日本の所属球団が設定する仕組みとなっているが、上限は2000万ドル(約20億円)とされている。過去に旧制度で移籍した松坂大輔投手やダルビッシュ有投手のケースでは、落札額は5000万ドルを超えた。

 田中はまだ今オフに移籍を希望するか明言しておらず、立花社長は米大リーグのウインターミーティング出席のため10日に渡米する前に、面談して意思を確認する方針。「残ってほしいとお願いするのが、優先順位が高い」と球団としては残留を要請する意向を示した。