<阪神7-0横浜>◇30日◇京セラドーム大阪
京セラドーム大阪のマウンドは、福原の独壇場だった。一塁側ブルペンに控えるJFKも左うちわで戦局を眺めるだけ。粘り抜いて、丹念にスコアボードに「0」を並べる。最終回を迎えても、まったく動じず、抑えきった。
「バテてましたよ。体にきていました…」。そう振り返るが気迫はみなぎっていた。無死二塁。佐伯を2球で追い込むと、勝負球の速球をインハイへ投げ込み、見逃し三振に料理した。2死後は一転して、小関にカーブを4連投。空振り三振で試合を締めた。剛柔織り交ぜた配球で、05年6月9日オリックス戦(大阪ドーム)以来となる、自身5度目の完封勝利を挙げた。
福原「矢野さんのリードが良かったですから。それについて行こうと思っていました。去年のことは頭の片隅には入っているけど、今年は始まった。今日が開幕だし、去年のことを考えても仕方がないです」。
失われていたものを取り戻した。軽快なテンポを刻みながら、バットの芯(しん)を外す。それは自己最多12勝を挙げた06年当時の投球スタイルだった。昨季は、春季キャンプから故障で出遅れ、わずか2勝止まり。鳴尾浜での2軍生活も強いられた。狂いが生じた不調時と06年の投球フォームを映像で見比べたこともある。
福原「イメージとしてはそのとき(06年)の感じで投げたい。体重移動とか、下半身の使い方ですね」。
この日、序盤は苦しい場面を耐え抜いた。4回2死一塁から暴投とみずからの2与四球で満塁のピンチ。「自分でまいた種。四球だけは出したらあかん…」。直後の代打鈴木尚にカウント2-1とすると、最後は外角低め速球で見逃し三振に抑えた。走者を出しても4度まで併殺打で仕留めた。省エネの107球で完勝だ。
岡田監督「この前、ドームでも良かった。昨年とは雲泥の差。バタバタ三振を取るのは無理かもしれないけど微妙に動かしてゴロを打たせるとか(コツを)つかんだんじゃないかな」。
3月17日巨人とのオープン戦(東京ドーム)でも5回無失点の好投。指揮官の信頼度も増すばかり。安藤、岩田に続いて先発が開幕3連勝。福原の復調は、チームにとって限りなく大きな戦力になる。【酒井俊作】



