<日本ハム3-1ソフトバンク>◇18日◇札幌ドーム
日本ハム・ダルビッシュ有投手(21)が、公約通りの“エコ投法”でパ・リーグの投手部門3冠に立った。ソフトバンクを3安打10奪三振の1失点に抑え、無傷の4勝目。1回に失策絡みで失点したが自責点は0で、防御率は0・42。17日に抜かれた楽天岩隈を抜き返した。10日楽天戦の95球には及ばなかったが、103球での連続完投。自責点0と得意の札幌ドームで、圧巻の投球を演じた。
残り9球。9回のマウンド、ダルビッシュは心の中でカウントダウンしていた。8回までの球数が90球なのは確認済み。「90球台を目指していたので、99球目を(柴原に)ファウルにされて悔しかった」。2試合連続での100球未満の完投勝利という“快記録”を狙ったほど、余裕があった。わずか4球オーバーを、ちょっぴり残念がった。
17日には「できればそうしたい」と、省エネ完投を誓っていただけに、ほぼ理想の投球に口は滑らかだった。前回の95球に続き、球数103で鷹を料理。しかも今季初の無四球完投だ。「そっちの方が楽やし、試合時間も早くなるから。明日(19日)はデーゲームやし、早く帰って寝ようということです」と、にやけた。
1回に失策もあり、本拠札幌ドームで今季初失点を喫したが、2回以降は1安打と相手を手玉に取った。初めてリードを許しても「リードされている方が投手は楽だと少し感じた。微妙な違いですけど」と言う。劣勢も楽しんでいるかのようだ。終わってみれば散発3安打。最速152キロを出したが、150キロ超えはこの1球。多彩な変化球で打ち取った。
3月20日のロッテ戦以来となる10奪三振。札幌ドームでの自責点は、開幕から36イニングない。防御率は楽天岩隈を抜き返し、0・42で再びリーグトップに立った。勝利数4、完投数3、勝率10割もリーグ1位と、エースの安定感は、抜群というよりも鉄板の域に突入した。10日の楽天戦では完投指令を出した梨田監督が「今回は無理して完投しなくてもと思っていたが、頼もしい、頼りになる、計算できる」と表現する言葉に苦労するほどだった。
連敗を3で止めた大黒柱を、梨田監督は「どのチームもエースで勝ちたいだろうし、うちは確実にものにできている」と笑顔でたたえた。その言葉通り、またもエース格を下した。西武涌井との投げ合いは無失点で先に降板も、ロッテ小林宏、楽天岩隈、そしてソフトバンク杉内との投手戦も制した。本拠地4試合目で4度目のお立ち台に「エース級に勝つのが僕の仕事。勝つ自信はあるし、これからも勝っていきたい」と胸を張った。
右目の下には「昨日、やられました」という長男に引っかかれた傷もあったが、マウンドでは無傷の4連勝。頼もしさは増すばかりだ。【村上秀明】



