最大19メートルの強風ではロッテのアイスクリーム「爽」を食べるにも少々冷えるが、西武先発の佐藤爽投手(23)は颯爽(さっそう)と投げ、ロッテ打線を冷え込ませていった。
前日4月30日に支配下登録を勝ち取り、背番号75のユニホームで初めてのマウンド。初回、安打を許しながらも3人で打ち取ると、2回には石川慎をチェンジアップ、ソトをスライダー、井上を直球で3者連続空振り三振に。3回も四球を挟んで3奪三振。強風をものともしない制球力と、風で効果を増した変化球で、5回まで無失点。勝利投手の権利を手にした。
育成契約出身の投手がプロ初登板初先発初勝利となれば球団史上初となる。
日本ハムの本拠地エスコンフィールドがある北海道・北広島市の出身。少年時代、ロッテの「爽」は「あんまり食べたことはないですよ」と笑いながら、セイコーマートでバニラ味を買って食べたこともある。
全国的には無名ながら、星槎道都大時代には投打で高いセンスを示していた。西武がその素質に着目し、先発左腕候補として育成獲得。順調に成長し、今回の9連戦で「7人目」の先発投手が必要な状況でも、支配下登録の投手たちをさしおいて、見事にチャンスをゲット。1軍戦力として堂々と爽やかに花開いた。【金子真仁】



