<日本ハム3-1ソフトバンク>◇18日◇札幌ドーム
新助っ人が接戦に終止符を打った。1-1で迎えた7回、日本ハムの5番ターメル・スレッジ外野手(31)が、ソフトバンク先発杉内から右翼へ決勝の5号ソロを放ち、勝利をもたらした。開幕までは実戦でノーアーチだったが、16日西武戦に続く2戦連発と調子は上向き。メジャー通算25本塁打男が、本領を発揮してきた。
打ち損ねばかりの金づちが、ようやく役に立った。スレッジが停滞ムードの接戦で、白星へのくさびを打ち込んだ。1-1の7回。杉内の真ん中に入ったスライダーに、メジャー時代の愛称「スレッジ・ハンマー(大きな金づち)」が、さく裂した。右越えへの2戦連続の5号ソロは決勝弾。「反応で打った」と、完ぺきに仕留めた。
開幕までのオープン戦を含めた実戦ではノーアーチも、爆発気配だ。「2週間打てる時もあれば、打てない時もあるさ」。そんな哲学的な思考は、普段の趣味の読書のジャンルに象徴される。好んで読むのは、人間の尊厳などに関する精神的なものが主。洋書の新書をネット販売で、日本まで取り寄せるほど。磨き上げたハートは局面で、助っ人としての尊厳を保つ1発へとつながった。
博多でできなかった恩返しを、札幌で完ぺきに遂げた。今月1日からの敵地でのソフトバンク3連戦。その移動休日だった3月31日、梨田監督からほかの外国人たちと食事に誘われた。同監督が福岡市内で経営する焼き肉店で、高級和牛を堪能した。野球談議に花を咲かせながら、キャンプ中から3度も会食の機会をつくってもらった。気遣いの指揮官を、緊迫した展開から解放した。
本塁打量産気配で、本領発揮の兆しを見せてきた。「自分でも分からない。ファンの声援が力になっている」。札幌ドームでの登場曲は、ロックのその名も「スレッジ・ハンマー」を選択している。ちょっぴりエッチなフレーズも交じる歌詞を響かせて、打席に入る姿にも風格が出てきた。重量感を増してきた金づちが、本拠地を悩殺する快音を響かせる。【高山通史】




