<中日10-3広島>◇7日◇ナゴヤドーム

 中日和田が、重苦しい雰囲気を振り払った。3回2死満塁の先制チャンスで迎えた2打席。大竹の138キロ直球をフルスイングした。たたきつけた打球は中前に抜ける先制の2点適時打。1-1の延長引き分けだった6日の初回から14イニング目での得点に「最近はストレスのたまるゲームが多かったし、先発投手に迷惑をかけたからかなりプレッシャーがかかったけど、よかった」と喜んだ。8回にも右越えの2点適時二塁打で4打点の大暴れ。「野手はみんな何とかしたいと思っている」と口にした。

 42歳の背中も刺激になった。県岐阜商時代からテレビで見ていた7歳上の山本昌が1年ぶりの白星を目指して先発。左翼の守備位置からでも「初回からすごく飛ばしていて『勝つんだ』という気持ちを感じた。早く点を取らないといけないと思った」。試合後は本拠地ナゴヤドームで初めてお立ち台に立って「チームに迷惑をかけた分、これから取り返していきたい」と言った。

 今季最多タイ10得点の大勝。6日のドローに怒りを示した落合監督も「寒いから、3回にジャンパーを着たら3点もとりやがんの。それで点を取ってくれるなら真夏でも着るけどな」と上機嫌だった。【益田一弘】