<オリックス9-3ヤクルト>◇1日◇スカイマーク

 大石丸が8戦目でようやくホーム初勝利を挙げた。オリックス先発の山本省吾投手(30)が8回途中まで3失点の好投でチームトップの5勝目。大石大二郎監督代行(49)に主催試合での初勝利をプレゼントした。

 ウイニングボールは大石監督代行の手の中にあった。「省吾がくれましたよ。勝てて良かった。お客さんも2万人ぐらい来て下さったし、1万8000人ぐらいはウチのファンでしょ。勝つところが見たいだろうし、我々の使命ですから」と笑顔だ。指揮を執ってから8戦目で、主催試合初勝利。「使命」を果たす主役は、先発の山本だった。

 初回から速いテンポで主導権を握らせない。走者を背負ってもリズムは変わらない。「いつも通り、ゴロマニアなんで。打球が上がらなければいいと思ってる。あまり力まずに、相手が打ち気で来るところを『あれっ』と思わせるのがボクですから」と試合後の口調も軽快だ。飛び抜けた球速も球種もない。それでも打者の手もとで変化するクセ球を意図して投げ続けた。

 気持ちの強さがある。「ボク自身の調子に関係なく、打者を見下ろして投げようと思っている」と相手を精神的に支配していた。ウイニングボールを大石監督代行に渡したことも「マスコミ全般の報道がホームでの初白星でしたし。今日負けたら、どう書かれるか分からない」と冗談を言いながら、読者や記者の視点まで意識していた。

 チームトップの5勝目で、自らが名付けた「スーパー裏ローテ」の快進撃は止まらない。大石監督代行も「今日は省吾ですね。3回まで走者を出したけど、落ち着いて投げてました」と目を細めた。6月最初の一戦で幸先のいい1勝。巻き返しの夏が来る。【今井貴久】