セ・リーグ優勝を逃した阪神岡田彰布監督(50)が南信男球団社長(53)と近日中に会談することが10日、明らかになった。最大で13ゲーム差離した巨人に逆転されて3年連続でリーグ優勝を逃した責任を痛感し、会談の場で「進退伺」を出す意向だ。シーズン中に来季続投を内定している球団は慰留に努める方針だが、今後の動向が注目される。

 球団側はドラフトや外国人補強など、すでに岡田体制での来季構想を進めている。南球団社長は「いずれにせよ、シーズンが終わったら早いうちに監督と話をするだろう」と直接会談の必要性を明言。ただ球団の姿勢としてこの日、「直接、監督と話をしたわけではないから、何とも言いようがない。もちろん、来年もやってもらうつもりだ」と続投方針に変わりないことを強調した。

 巨人とのデッドヒートが続く中、岡田監督は優勝を逃したときの責任を周囲にもらしたこともあるという。あくまで絶対に逆転を許さない、優勝を念頭にした決意の表れだったが、同時に接戦にもつれ込まれた責任を重く受け止めていた。

 球団は今季で2年契約を終える同監督の手腕を評価。今季の好成績もあり、セ・パ交流戦期間中には就任6年目となる来季続投の基本方針を固めた。6月に就任した坂井オーナーが8月中に岡田監督との直接会談で非公式ながら続投を要請。岡田監督も前向きな姿勢を伝えていた。一方で「話している中で来年の話題も出ただけ。正式に契約するのはシーズンが終わってからで、今は考えられない」と正式受諾ではないことも強調していた。大逆転を許した責任を背負い、岡田監督は緊急会談に臨む。