<巨人2-1西武>◇17日◇東京ドーム

 巨人が山口で因縁の西武に勝ち越した。今季負け知らずの2番手の山口鉄也投手(25)が1回2/3を無失点に抑えて前日に続く白星で6勝目を挙げ、昨年からの連勝を14に伸ばした。巨人の14連勝投手は99年上原以来10年ぶり5人目になる。打っては6回に小笠原が左越え15号ソロ、続く7回に古城の右越え1号ソロで勝ち越した。巨人は2日連続の1点差勝ちで西武との交流戦を2勝1敗1分けとし、昨年の日本シリーズでのリベンジを果たした。

 つばぜり合いとなった試合の流れを巨人に引っ張り込んだのは、山口の好リリーフだった。小笠原のソロで追い付いた直後の7回、粘投ゴンザレスの後を受け登場した。「抜け球に注意して。丁寧に」。この日2安打の栗山、3番中島を連続空振り三振、4番中村はチェンジアップで泳がせ右飛に仕留め、その裏先頭打者の古城に、舞台を用意した。8回2死で降板しチーム最多タイの6勝目。昨年6月から続く白星街道が14に、無失点試合は17にまで伸びた。

 快記録がちょうどスタートしたころ。山口はテレビの連続ドラマ「ROOKIES」にのめり込んだ。不良だった高校球児が紆余曲折(うよきょくせつ)を経て実力を蓄え、甲子園を目指すストーリー。横浜商から4年間の米ルーキーリーグ生活、そして育成選手として巨人へ…。順風満帆でなかった自身の野球人生に重ねた。先週の休日、映画化された同作を見た。「本当に好きなんですよね。泣かないよう、必死に我慢しましたね」。今の登板ペースを保てば年間80試合以上の登板数に到達する。劇画を地でいく山口のストーリーはまだまだ続く。

 巨人投手の14連勝は99年上原以来。でも山口は「勝ちも無失点も、本当に興味がないんです。新聞も見ないですし。強いて言うなら?

 先発に勝ちがついて、自分にホールドですか。一応、中継ぎなんで」と変わらず、無欲を決め込んだ。

 交流戦勝ち越しを決めた原監督は「本当に西武とは、息の抜けない試合になる。山口も越智も間隔があいていたし、このくらいはまったく問題ないでしょう」と揺るがぬ信頼を口にした。オールスター戦(7月24、25日)のファン投票中間発表ではセ・リーグの投手で最多の票を集めている。ファンも分かっている。昨年日本一のしのぎを削った西武とは、交流戦2勝1敗1分けとほぼ互角。雌雄を決する秋も、山口がひょうひょうと仁王立ちしている。【宮下敬至】

 [2009年6月18日9時30分

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