東大が9年ぶりの快挙だ。法大に連勝で2戦先勝方式では、2017年秋の法大戦以来9年ぶりの勝ち点を奪取した。前日9日の1回戦ではエース松本慎之介投手(3年=国学院久我山)がリーグ戦初完投で今季初勝利に導くと、勝ち点を狙った2回戦は野手陣が奮起した。

初回に2点を先行されたが、2回無死から右中間を破る三塁打でチャンスを作った明石健捕手(4年=渋谷幕張)の攻撃から1点を返した。2点ビハインドの3回無死一塁からは長谷川優外野手(2年=新潟明訓)の左越え同点2ランで流れを引き寄せた。4回2死二、三塁から秋元諒内野手(3年=市川)が2点適時二塁打で勝ち越しに成功。5回には伊藤滉一郎外野手(4年=県千葉)が2点タイムリーで突き放し、7回には小村旺輔内野手(4年=武蔵)のタイムリーでダメ押した。打線の援護を受けて投手陣が継投でリードを守りきった。

今年のチームスローガンは「勝撃」。56季連続最下位に沈む中で、ずっと目標にしてきたのが勝ち点奪取だった。投手陣を中心に守りを固め、攻撃では少ないチャンスをものにする-。東京6大学野球101年を迎えるシーズンに向け、主将の堀部康平内野手(4年=県船橋)が中心となり「この先に続く東大野球を確立しよう」と訴えた。

個人に委ねられていた体づくりはチーム全体の課題として共有され、おのおのがはっきりとした数値を掲げて取り組む組織へと変貌(へんぼう)した。昨年からVRゴーグルを活用し、対戦相手の投手のデータを元に球の出どころや軌道をイメージして臨むようになった。この日も強力法大打線に負けず劣らず、長短打を含む2桁安打で勝機を引き寄せた。法大から2戦2勝で勝ち点を得て、56季連続最下位からの脱出へ。にわかに期待が高まってきた。