元気のない猛虎が株主から厳しい批判を浴びた。阪急阪神ホールディングス株式会社は17日、大阪市内で定時株主総会を開いた。質疑応答で、株主の1人が球団の補強姿勢に疑問を投げかけた。「去年の外国人(フォード)はダメでした。今年はもっとひどかった。あわててブラゼルを連れてきたが、新人も含めて、どんなポイントでスカウトしているのか?

 全く訳が分からない。外ればかり取っている。その辺の所がどうなっているのか、聞きたい」。球団にとって頭の痛いポイントを株主総会の場で突かれた。

 昨年のフォードに続き、今年もメンチが早々と2軍落ち。外国人補強は数年来の課題だが、うまくいかない。チームの高齢化が進み、若手の台頭もないのが現状だ。「本当にふがいない成績で、ファン、株主の皆さまにご心配をかけ、申し訳なく思う。真摯(しんし)に受け止めて、十分検討していきたい」。答えに応じた南信男球団社長(55)に反論の余地はなかった。

 坂井信也オーナー(61=電鉄本社社長)も低迷の原因をフロントの責任と指摘している。今オフのテコ入れは免れない。南球団社長は「(外国人の)どういう取り方がいいのか考えてみる。大観衆の甲子園で気楽にやれる環境じゃない。プレッシャーに強い性格が大事かな。重点に置いて、探していかないと」と話した。過ちを繰り返さないように、フロントは背水の決意で、チーム作りに励むことになる。

 [2009年6月18日12時15分

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