西武が来季公式戦3試合を行う県営大宮球場が“菊池仕様”にリニューアルされる。約2億円をかけてスコアボードを改修しており、来年2月に完成予定。フルカラーの映像装置を新設し、球速表示の機能が新たに加わる。注目のドラフト1位左腕の花巻東・菊池雄星投手(18)が150キロ台を連発して甲子園をわかせた興奮を、大宮でも味わえることになった。

 改修第1弾がスコアボードだ。西武は地域密着の一環として昨年から大宮で公式戦を開催しているが、球場の老朽化や設備面の不備が目立ち、埼玉県に整備の要望を出していた。この日、西武小林球団社長が埼玉県庁を訪問。今後は外野芝生の張り替えも検討しているという上田清司知事に「使い勝手をよくしていただき、ありがとうございます」と感謝を伝えた。

 従来のスコアボードはアマチュアレベルの設備だった。選手名は「グラマ(ン)」などと3文字までが限界だったが、電光表示を全面LED式に変更することで、6文字までの入力が可能になる。菊池は登録名を検討中だが、渡辺監督が提案するフルネーム活用を選択しても「菊池雄星」と表示できる。また中央にある画面はお飾り程度だったが、球速表示はもちろん、菊池が三振をとってガッツポーズするリプレー映像も流せるようになる。

 県の担当者は「菊池くんに、大宮で新記録を出してほしいですね」と最速155キロ更新に期待を寄せた。西武菊池の誕生に合わせるかのように、大宮球場も新しく生まれ変わる。【柴田猛夫】

 [2009年12月2日7時39分

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