<ソフトバンク4-4横浜>◇5日◇福岡ヤフードーム

 横浜尾花高夫監督(52)が、「盗塁フリーパス」のバッテリー陣に苦言を呈した。ソフトバンクに10度試みられ、阻止したのはわずかに2個。8盗塁を許す惨状に「あれだけ走られれば投手のリズムだって悪くなる。盗塁阻止はバッテリーの共同作業。お互いに原因を探っていかないと…」。9回に追いつかれて自身の初勝利が逃げたことよりも、昨季からの課題を修正できていないチームの現状を嘆いた。

 チームの昨季盗塁阻止率は12球団ワーストの1割8分1厘。ミスの2割減を掲げる尾花野球にとっても、大きな改善点の1つだった。ところが1、4回に1イニング2盗塁を許したことが失点に直結。「(盗塁は)ヒットがなくても走者が進むもの。もっと意識しないとだめ」と語気を強めた。

 5イニングで6盗塁を許した寺原は「走りやすい癖が出ていたのかも…」と振り返る。途中からマスクをかぶった野口は「癖を見られていた」と分析。癖を見抜かれていた寺原に、内川が指摘する場面もあった。尾花監督は「(走者の)スタートの鍵が何なのか。ビデオを見て原因を探らないと」と首をひねった。パとは交流戦での対戦もあり、早急な修正が必要だ。オープン戦3試合目にしてようやく打線がつながったが、またしても課題が浮上した。【鈴木良一】

 [2010年3月6日9時26分

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